きのうみた夢どんな夢

20230218J-HOPE

アイドルとの距離感は正解がわからない。

完全にステージの上の完成されたキャラクターだと考えるのは、アイドルが1人の人間であることを忘れているみたいだし、身近にいる人と同じような感覚で好きと言うのも、それこそ距離感を間違えてるような気がするし、画面の外の顔まで知りたがるのは良くないけど、わかりやすい表面上だけ見て騒ぎたくもない。

我らが希望 J-hope さんは、芸名と本名の境界が特にはっきり築かれていて、実際オンとオフはしっかりつけたいと言っているし(言われなくても見ればわかるが)、誰よりも距離感を間違えてはいけない相手だなとずっと思っている。

写真集のコンセプトを見て、なるほどそっち側か、了解ですと思った。ありのままの本当の僕を見せたい、身近に感じてほしい、ではなく、見たことのない新しい姿を見てほしい、それも他でもなく自分の内面から生み出したもので見てほしいんだなって受け取った。
自ら作り上げた「アイドルJ-hope」を私たちは楽しむ距離感でいいんだなって思った。
ホビさんはいつもそういう線引きとか位置とか明確にしてくれる。
BTS・J-HOPE、写真集『All New Hope』のコンセプトフィルム公開 – THE FIRST TIMES



ソロ活動、曲もアートワークも全部良かった。
最初から今までのポップで明るい J-hope 像を壊そうとしていてぶったまげたけど、逆にこれからもJ-hopeであり続けるためなんだろうなと思えてうれしかった。まさかバンドマンのJ-hopeを見れる日があるとは…ダンス以外のJ-hopeさんなんてありえないと思ってた。こちらの想像をいつも越えてくる。越えてくるんだろうなという想像ごと越えてくる。
そうやって壊したからこそ、新しい魅力とそれでも変わらない魅力の両方を知れた。
日々いろんな感情を抱いて変わり続ける人間であることと、作られた世界であることは両立するんだなと知った。

 

28歳のJ-hopeさんの中で何より大きいのはやっぱりLollapalooza、韓国アーティスト初のヘッドライナー出演でしょうか。
そっか、そうだよな。「1位」を取った人たちが次に行くステージがあるとするなら「初」なのだ。そうやって初を生み出した人たちが新しい世界を作ってきた。
前例とか前年通りとか、仕事中に口にしている自分ってBTSと比べたらめちゃくちゃダサいのでは? いやBTSと比べたら大抵の人類はダサいかもしれないが。そもそも私は初の前に1位も取ったことはないが。

 

 

ホビさんは本人も公認の彼氏感のある写真の名手である。
笑顔とファッションのおかげだと思ってたけど(それも大いにあるだろうけど)、写真に写るホビさんはどこか隙がある。それが、すごく絶妙だなと最近気づいた。
撮られるために笑っているのではなくカメラを持っている人に笑いかけているように見えたり、一緒にいる人のスペースが感じられるような写真だったり、思わず話しかけたくなっちゃう隙だったり、人といる意識はあるけど撮られる意識がない顔だったり。
そういうのが本当に絶妙だ。

グループでいるとき常に全体のバランスに気を配り一歩引く、7人で並ぶときにはいつも端に立つ、そういう細やかさがにじみ出ているからなんじゃないかなと、だからこの人のそういう写真が好きなのかなと思う。
(ナムジュンさんの写真にもそういう空気があるけど、ホビさんとはまたちょっと違う。クサズのこの違いって、それぞれの考える「自然体」の違いなのかもしれないというようなことを一生考えているのが幸せでオタクの自家発電能力はすごいなと我ながら思います)

 

そんな人がソロ活動で先陣を切り、アメリカで韓国人初のステージをソロで成功させる。

 

アイドルJ-hopeから私はなによりもプロ意識、本気を教わってる。教わるというか、本物ってここまでやるんだって見せつけられてひれ伏してる。
それが「よくやるわ」「自分にはここまでは無理っすわ」ってなりそうなところでならないのは、不意打ちの隙と笑顔を見せられてしまうから。
歌手でありラッパーでありダンサーでありアーティストであるJ-hopeさんが、それでも「アイドル」であるのはそういうところだって思う。

 

悔いのない1年であればいいな。

お誕生日おめでとうございます。素晴らしい29歳であることを祈って。