きのうみた夢どんな夢

1013JIMIN

私が4歳から習っていたクラシックバレエをやめたのは高校を卒業した後で、そんなに続けているとずいぶん本格的にやっていたように聞こえるかもしれないけど、単にやめたいと思ったことが一度もないだけだった。

子供ながらになんて奥深い世界だろうと思っていたし、そこで自分の美意識の一部が作られたことも、プロの世界を垣間見れたことも、礼儀や尊敬の気持ちを教わったことも、全て感謝すべき幸運な場所だった。

 

それをやめてしまった理由、やめたかったというよりはそろそろ続けるのが難しいかなぁという感じだった。
実家暮らしだから通うことはできたけど、大学生になってサークルやバイトや飲み会(勉強も)ってなって、受験みたいに期間限定の忙しさじゃないからこれ以上通い続ける自信がなかった。
それに上手い子はそろそろプロにもなれてしまう歳で、留学する子なんかもいて、もう自分の属する世界じゃない気がした。
やりたかったらそのうち大人の趣味の教室とか行けばいいよね、それも気楽でいいかもねと。
だから、やめてからぽっかり穴があいたように…なんてことは特になく、あってもなくても生活はすごく普通に回った。

 

はずだった。
それがおもしろいくらいに何度も何度も夢に見るようになってしまった。
最初は「なんだ、やめてなかったんじゃん~」って夢。
そのうち「しばらく休んでたから追いつかなきゃ!」みたいな夢。
さらにそのうち「何回も夢に見たけど今度こそ本当に再開したんだ!」って夢。夢オチかよ。

 

夢の中ではずっと練習しかしてない。華やかな舞台よりも毎週の練習が楽しかったんだよなって思い返す。
夢の中で私はずっと高校生くらいで、留学しているはずの子も最近主役に抜擢されたらしい子もみんな中高生のままで、ああそうかその後のことなんて私はもう知らないもんな、と思い知る。
やめたというより、終わらせたとか切り離してしまったというような気がした。
未練ってこういうことかって、少ない人生経験ながら思う。

 

 

本当にひきずっているのはやめたことそのものじゃないと、自分でわかっていた。
本当の未練は、サークルやバイトや飲み会(だから勉強も)って自分が新たに獲得した生活を、バレエよりも後に見つけた趣味を、そっちを選んでしまったことだ。

 

 

 

 

 

 

 

全然話は変わるんですけど防弾少年団のパク・ジミンさんお誕生日おめでとうございます!!!!!!!!
あなたの踊りが1番好きです。
あなたの踊りの基礎にある現代舞踊は、私が学んだバレエと共通しているものを感じます。
私が昔好きだったものも今好きなものも、あなたの踊りはどちらも切り捨てることなく、両方肯定してくれます。両方叶えてくれます。あの時の自分には想像できなかった世界まで表現して見せてくれます。
弱さを隠すために身につけたような力強さと、そこから弱さがにじみ出てしまったような儚さと、それらを全部巻き込んだようなあなたの踊る世界が好きです。
内からの衝動に突き動かされるようなあなたの踊りに、私の感情はいくらでも揺さぶられます。自分の内側の衝動まで突き動かされるような気がします。

私はクラシックだったから、当時はモダンバレエを見ても何が良いのかさっぱりわからなかったけど、自由で素直な踊りだったんだと思った。自分が踊りの何を好きだったのか思い出した。

ジミンさん、
踊るって本当に楽しいよね。
踊っているときが一番自由だったり、永遠に踊っていられそうだと思うことがあるよね。

今はもう自分に何も残ってないけど、でもやっぱり好きだったことは確かに残っている。捨ててしまったと思っていたけど、いや、捨ててしまったことも含めて全部自分の中にあったんだと思う。

自分語りばかりしてごめんなさい。
でも、自分の記憶や感情を思い起こさせ重ね合わせられるような芸術に出会うときがめちゃくちゃ幸せだからやめられない。

踊りって、感情であり言語であり内面であり世界でもある。ジミンさんが少しでも長く幸せに踊り続けられることを願っています。でも踊り続けられなくなっても、椅子に座って歌うだけでも、できればあなたの纏う世界を見せてほしいなと思ってしまいます。

 

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とかいろいろ言ってみてるけど、酒豪のあなたが大好きなんだよね。